クボタショックから20年(2005-2025) 尼崎集会へ環境大臣の参加を要請
連絡会は2月27日、山下よしき参院議員(環境委員会)事務所で、環境省に対し、6月の尼崎集会に環境大臣が参加されるよう要請しました。中皮腫の治療研究促進について、厚生労働省にも要請しました。
環境大臣への要請
人々の健康と安全を守るため、環境省は気候変動・脱炭素から原発や水の汚染問題、そして私たちの身のまわりのアスベスト対策など、多くの課題に取り組んでおられます。その先頭で日夜がんばっておられる環境大臣には、アスベスト被害者として多大の敬意を払うものです。
㈱クボタは自社と旧神崎工場周辺のアスベスト被害について、環境省に報告していると思います。この2月には2024年度決算までの被害が発表されています。
それによると、クボタ「元従業員の石綿関連疾病者数」259名、「周辺住民への救済金支払い状況」407名となっています。
確かにアスベスト被害は世界各地で報告されています。しかし、この兵庫県尼崎市での数字の大きさはまさに国際的な大惨事と言って、なんの誇張もないと思います。
2005年6月末のクボタショックから今年で20年。20年前、当時の小池百合子環境大臣はこの尼崎の地を11月に訪れ、被害者とも面会し、私たちからすれば十分納得できる内容ではありませんでしたが、石綿健康被害救済法を成立させました。そして、この年の7月に厚労副大臣が「事実をわかりながらフォローができていなかった。決定的な失敗だったのではないか」と国会で答弁されています。また、最高裁で国の責任が認められてからは、泉南地域にも厚労大臣が出向かれ、被害者に謝罪しました。
私たちはこの大惨劇の現実に、20年目にして環境大臣が再びこの尼崎の地に来られて、私たち被害者に謝罪の意を表明されることを強く求めるものです。
この20年の間に石綿健康被害救済法の改善を求めて、貴省に私たち連絡会としてみずから要求を提出し、被害当事者でありながら東京までたびたび出かけて話し合いを行ってきました。しかし20年を経た今日、尼崎に来るべきは東京におられる環境大臣ではないでしょうか。6月28~29日にはクボタショックから20年目の集会を、今年も尼崎で計画しています。この集会にぜひ環境大臣が出席し、被害者に真摯に向き合われるよう私たちは強く要請いたします。