労災調査当初から「石綿労災認定事業場名公表」に関する説明を、監督署が会社に行った問題などについて、千葉労働局と交渉
連絡会東日本支部は、2026.9.16千葉労働局と交渉。千葉土建一般労働組合も、同席しました。
厚生労働省が「不適切」として指導
建設労働者が労災請求したらすぐ、労働基準監督署が事業場に「労災保険給付の請求に係る報告書の提出について」という書類を送り(6/18付け)、事業場・労働者・石綿ばく露状況に関する事項だけでなく、「石綿ばく露作業事業場名の公表の可否」についても報告を求めていたことが発覚しました。
この問題について、厚生労働省にただしたところ、本省の見解は次のとおりです(7/16)。
千葉労働局に事実確認を行ったところ、通常、石綿ばく露調査を全て終了した後、「石綿労災認定等事業場」として公表対象となる事業場に対し公表趣旨の説明を行っている一方で、一部、石綿ばく露調査に併せて事業場に説明を行っている事案があることも確認されました。
石綿ばく露に関する事実確認が出来ていない時点で、公表に関する説明を行うことは、事業場の協力が得られない恐れもございます。
千葉労働局に対しては、石綿ばく露作業に関する調査が全て終了し、最終ばく露事業場と認められた後の説明とするよう、指導いたします。
9/16千葉労働局は、局から監督署に初動調査における上記「公表に関する説明」を行うよう指示してはいない、今後は石綿ばく露事業場の確定段階で、上記説明を行うよう徹底したと述べました。
連絡会からは、建設業など当事者がアスベストばく露を認識していないことも多く、「認定事業場名の公表」について説明されたら、アスベストがなかったと答える危険があると指摘しました。
建設労働者など身分の変遷があり、後年自営になっている被災者など労働者性の判断がむつかしい事案についても、安易に環境省の救済給付に誘導せず、労災請求を受理してください。
別の中皮腫の事案で、若いころ建設労働者で、独立自営し、労災特別加入していなかったため、監督署に相談したものの請求が受理されず、石綿救済法環境省関係の救済給付を受けていました。
のちにご遺族が労災請求したところ、石綿ばく露労働者期間が1年以上あったので、認定され、過去の建設国保の療養分も、労災保険に切り替えました。
さらに別の事案でも、ご遺族が監督署に相談しても、相談にとどまり、石綿救済給付が不認定でしたが、労災請求したところ、認定されました。
労働局は救済給付に誤導していないと回答しましたが、連絡会からは本来労災認定すべきものが救済給付に流れないようにするため、相談の段階で職歴の申立書様式を渡すなどの工夫をしてほしいと要望しました。
ほかにも、労災認定後に建設アスベスト給付金を受けられやすくすること、中皮腫の治療が改善しているものの安易に労災打ち切りしないこと(病気の特性から「適正給付管理」になじまない)、主に労働者期間にばく露し、労災特別加入期間のばく露が軽微な場合、労働者期間で給付基礎日額(平均賃金)を算定すべきこと(厚生労働省の通知がある)について要望しました。

