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環境省石綿健康被害対策室と懇談

お知らせ 制度・改善

 連絡会は7月8日、環境省に救済や健康管理について要請しました。

「石綿読影の精度に係る調査」の実施期間は、2020年度~2024年度の5年間です。これは「既存検診の機会を活用して石綿関連疾患が発見できる体制の整備に資するため」のもので、読影調査への参加を希望する自治体において実施されます。

 引き続き周辺住民・一人親方・家族暴露など、労働者・離職者以外の石綿健康管理が求められます。

 また、救済給付の石綿肺・びまん性胸膜肥厚の判定について、中央環境審議会石綿健康被害判定小委員会における「鑑別排除」の問題があります。具体的に、環境省の判定で「石綿肺でない」とされた患者がじん肺管理4、石綿肺と認定された事例、最近でも環境省の判定で「びまん性胸膜肥厚ではない。特発性(原因不明の)肺線維症だ」とされた患者が、今年労災認定された事例を示しました。

 さらに、救済制度の見直しについても懇談しました。

 石綿救済法 附 則 (令和四年六月一七日法律第七二号)(見直し)
 第三条 政府は、この法律の施行後五年以内に、新法の施行の状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な見直しを行うものとする。

 上記改正石綿救済法の施行は2022年6月17日なので、2027年6月までに見直しが必要です。

 救済給付の改善、国の責任・費用による中皮腫治療研究の促進など、連絡会として要請を強めます。

石綿肺等不認定の場合の、支援業務

 石綿肺の診断等に関する支援業務について、資料が提供されました。

 石綿肺やびまん性胸膜肥厚が救済給付不認定で、「救済に至らないが、石綿肺等である」場合(まだ、著しい呼吸機能障害に至らない)、年1回の無料の検討等が実施されます。また「画像資料が不十分である」場合、画像診断支援事業が行われます。ただし、石綿肺は2型以上(じん肺管理3)でないと適用されません。

 森永先生が、支援事業専門委員会の委員長です。