稲田朋美衆院議員「すき間ない救済」を求め、環境大臣も「石綿被害者に寄り添う」と。
稲田衆院議員は、地元福井遺族の要望を踏まえ、アスベスト労災日額是正に取り組まれていますが、さらに6月4日の衆院環境委員会で、アスベスト被害を「水俣病と同じ公害」としたうえで、「省庁横断の石綿健康被害救済推進協議会のようなものが必要ではないかと指摘する声もございます」などと質問しました。
2027年までに、石綿救済法を見直すことになっており、省庁横断、「当事者・公益・労・使」(ILOの三者原則+当事者)という四者構成の石綿被害救済推進協議会が必要です。前例として、過労死等防止対策推進協議会が、この四者原則なのです。
○稲田委員 さて、水俣病と同じ公害による被害である石綿、アスベストの救済についてもお伺いします。
アスベスト被害は、潜伏期間が数十年にも及び、かつ、労災適用のある被害者とそうでない被害者がおられます。環境省の所管は一般住民の被害救済で、石綿救済法により被害救済を行っています。水俣病だけでなく、アスベスト被害についても被害者の声を聞くことはとても重要です。
隙間のない救済にするために、環境省だけでなく、省庁横断の石綿健康被害救済推進協議会のようなものが必要ではないかと指摘する声もございます。どのような対応が必要か、お伺いをいたします。
○伊藤国務大臣 平成十七年に、アスベスト問題に関する関係閣僚による会合において、アスベスト問題に係る総合対策が取りまとめられました。
この総合対策に基づき、環境省としては、平成十八年に石綿健康被害救済制度を創設し、石綿による健康被害者の隙間のない救済に取り組んできたところでございます。制度創設後も、健康被害者の声を伺いながら、医療費等の支給対象期間の拡大や指定疾病の追加など、制度の拡充を図ってまいりました。
また、厚生労働省が所管する労災保険制度とも相互に連携して取り組んできたところでございます。
引き続き、石綿による健康被害者に寄り添いながら、隙間のない救済に努めてまいりたいと存じます。
○稲田委員 水俣病もアスベスト被害も、高度成長時代の我が国の社会のひずみが被害となって、公害となって生まれたものであります。私たちは、自分事としてこの問題を捉えて、やはり、司法の後追いではない解決、血の通った解決を是非大臣にもお願いをしたいと思います。
第213回国会 環境委員会 第13号(令和6年6月4日(火曜日)) (shugiin.go.jp)
(中略) 公害で苦しむ人々には、自分たちが大切にされていると思うことのできる優しい国、強くて優しい国を目指すべきだと思います。